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ホテルレインボー2(連載10)
長湯のせいで指先や足が完全にふやけてしまった。おまけに全身の血が騒ぎ所々が痒い!

サウナの中に干してあった服や靴が気になって玄関へ行くと、サウナの中は生ぬるく暖まっているだけだった。当然、服や靴が乾いているはずがない。「温度設定が低かったのか?」そう思い再びコイン数枚を投入した。靴を持ち上げると、中の水が全部つま先の方に溜まっていた。再び靴をひっくり返して水を抜いた。帰り際に気が付いたのだけれどもサウナは壊れていたのだった。

玄関に居ると、外が雨だと言う事がよくわかる。雨は一向に止む気配が無い。

手足の感覚は、まだ完全には回復していなかった。やがて全身が鉛のように重くなり強烈な睡魔が襲ってきた。長時間、寒い中をバイクで走る事は想像以上に体力を消耗してしまうものだった。

「腹がへった!」眠かったり、腹が減ったりととても忙しい。部屋に戻って軽食用の販売機を眺めながら、ソファーに身を投げた。

ソファーのスポンジが死にかけていたのだ!クッションの反発を感じる事も無く深く沈むと底にの土台の棒に当って「バキッ」と大きな音が部屋じゅうに鳴り響いた「痛ーっ!」

ソファーとベッドと間の壁際に両替機が設置されている。小銭はサウナで全部使い切ってしまったので、新たに両替しようと財布を取り出した。しかし、どの札にも水が染み込んでいて、財布の中にペッタリとくっ付いている。破れないように「そ~っ」と取り出すと、一枚一枚を剥がすようにゆっくりと広げた。このままでは使えない。玄関に行き、靴を乾かしていたドライアーで熱風を当てた。

数枚ある中の一枚の千札を完全に乾かし、残りの生乾きは、部屋のガラステーブルに綺麗に貼り付けて並べた。

ガラステーブルの上には、大人のおもちゃの派手なチラシが置かれていた。それら全部、丁寧にラミネートされていたがどれを見ても印刷が下手で三流広告のように印刷はくすんでいる。「●●●¥15000-」「こんなチラシをいちいち丁寧にラミネートしなくても良いのに」そう思った。きっとパソコンで作った自作であろう!

このホテルは、何処かのバランスが極端に崩れている。そして、オーナーのセンスも伺えるような気がする。土着性の強い昭和のポルノ館と言った感じだった。



軽食の販売機には、カップラーメンが¥500!おにぎりが¥600!ジュース類は¥300!スナック菓子がどれも¥250を超えている。
どれを見ても、通常の店で売っている物よりも小さくて少量である。

高過ぎる!何もかもが高すぎる!それでも空腹に負けて、その大半の物を買い込んでしまった。どれも美味しく感じた事がとても悔しい。中途半端に食べると余計に腹が減る物で、次から次へと買い足してしまったのだった。

黙々と一人で食べているのも寂しいので、TVを付けた。するとこれがまた映りが極端に悪い。室内アンテナをあちらこちらに移動してみても全く効果は無かった。

ついに睡魔がピークに達してきた。この眠さで外を走る事は出来ない。「1時間ほどここで仮眠を取ろう」そう思ってベッドへ潜り込むと、今度はシーツの、のり付けがキツ過ぎて酷くザラザラしていた。荒れた肌がとても痛くて「いなばの白兎」のようだ!次第に体中が痒くなってきた。あまりにも寝心地が悪いのでソファーへ引き返す事にした。

再びソファーへ身を投げてしまった。空中で壊れていた事を思い出したけれども、もう遅い。体操選手のように身を翻したが、大した受身にはならずに「バキッ」と再び室内を響かせた。また違う箇所が折れたようだった。学習能力の無さにイライラしながら、その痛みを摩る。

一度寝てしまうと、いつ起きれるか分からないので、TVを付けたままにして置く事にした。しかし、電波状況から音声も酷くて雑音にしか聞こえない。今度はその音で眠れなくなった。

棚に並べられたビデオを取り出しビデオデッキの中に入れる。ビデオの内容はどれも、古いアダルトビデオばかりだった。多分、オーナーのオヤジが自分でダビングしたものに違いない!

テープをデッキへ挿入した瞬間「ガチャンガチャン・・バキバキッ・・・」大きな音を立た「ウイーン~ウイーン」とモターがとても苦しい音をたてている。一瞬、壊れるのではないかと思ったくらいだ。もし、テープが詰まっても知らん振りして帰ろうと思った。

片手にビデオのコントローラーを持ちながら、ソファーの背もたれ頭を預けた。全身伸びきった状態でうつろな目でTV画面を眺めていた。そのビデオは海賊版の裏ビデオ並みの画質で、見れた物ではなかった。

「何だ、この女優の髪型と服装は!」古いにも程がある!と思いつつも重い瞼を開けたり閉じたり、そのうち目が乾き一筋の涙が頬を伝った。「意味が分からん」さっきからどうも、やっている事と目的がチグハグしている。

眠れずにイライラしていたのもつかの間、いつの間にか深い眠りに入っていた。一瞬の出来事に「あっ!」と思って目を醒さますと随分寝てしまった様に思って時計を見ると、大して時間は経っていなかった。

体が重くて動けない・・・もう10分、もう5分と数回、寝たり起きたりを繰り返しているいちに4時間近くが経った。このままではいつまで経っても起きられなのでシャワーを浴び直し、強引に体を奮い起こした。

衣服類は総て生乾きだったけれども、それを着て部屋を後にした。「受付は何処だろう?」探していると、オーナが傘を差して外に出てきて 「こっちだ」と手招きをしていた。オーナーはこの敷地内に住んでいる様だった。受付口の横の曇りガラスの向こう側に、TVが透けて映っていた。そこから生活観が漂っていた。

 

料金は延長を含めて¥8000近く…「8000円!!!」軽食代を入れると¥10000-以上も払ったのだった。

仕方ない。体力は、多少なりとも回復した事、そして、数時間、雨風を凌げた事を考えれば「良いか」と思えたのだ。そんな意味でも、ホテルレインボーは大きな思い出の一つとなっている。

空は相変わらずの雨行きだったけれども、さっきより大分弱くなっている。乾かした服は、暫くの間、暖かさが暫く持続していた。

 

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