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02

Category: コラム

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2000さようなら東京(連載1)
2000年2月5日の夕方
東急東横線学芸大学駅前の食道で、最後の夕食を終えた。
ついに、旅立つ時が来た。
この街に住んで、4年程経っただろうか?
様々な想い出が 頭の中を駆け巡る。

長い間、地獄を見続けていたようだった。
1前年前の10月、何日も、浴びるように酒を飲み、
深く深く考え込みながら 毎晩 深夜の街を徘徊していた。

ある日、そんな自分の姿が 惨めに見えて 笑い転げた碑文谷公園。
「このまま、ここの場所に しがみついていても仕方がない!」
「このままじゃ終われない!」
そう思った事が、目を醒ますきっかけとなる。

そして、今迄の 総てを捨てる決意をした。
「そうだ 東京を捨てよう!」

その晩は、月がとても大きい夜だった。


月を見ると エネルギーが貰える
友人から聞いた この言葉は、満更迷信でもなかった。

旅立つ決心をしてから1ヶ月弱
最初は吹っ切れて良かったが 次第に 不安や葛藤と戦うハメになった。
その時間は 長くも短くも感じられる。
「負けてたまるか!」

行く先は
和歌山県の海南市である。
まず 那智勝浦港まで船で行き、紀伊半島を バイクで約半周 走る。
目的地は 海南市の「マリーナシティー ポルトヨーロッパ」

スタント!
遊園地に常設されたセットで行われている スタントショーに出演する事になった。

数年前に 後輩が 撮影中の事故で亡くなった。

その現場に 自分は居なかった。
彼を 見た時は 病院のベットの上で 静かに寝ていた。
その時は まだ生きていたのに…。

「二度とやるまい」と決めていた 封印を 解く事にした。
それは 自分の 人生だからだ。

今度いつ、この場所へ戻ってくるかは分らない
目の前の高架を 勢いよく、列車が通過して行った。
バイクの後部シートに、大きなカバン一つくくりつけ、お台場の港へ向う。
19:50pmに出発するフェリー「くろしお」(現在は廃止船)に乗るためだった。

バイクを走らせながら、見慣れた街並みを 目に焼き付けていた。
しかし、もう一人の自分が「もういい」と記憶の中から 総てを消し去ろうともしていた。



港に到着した。
出発した時に 明るかった空は
港に到着する頃には、暗くなっていた。

大きく開かれた 船の入り口から 船内の駐車場に入り、バイクを停車させる。
乗船すると、すぐに 大きな入口が締まり、
船底から「ゴゴゴ」と大きな音を立てて 旋回が始まった。
腕時計を見ると19:50分、定刻どおりの出発だ。
ここまでの一連は 妙に 慌しかった。

地下駐車場から、他人とすれ違うには、
やや困難な狭い螺旋階段を、大きく左右に揺られながら3周ほど登り
ようやく広いロビーに出る事が出来た。

そこでは、古いラジオのような聞き取りにくい船内放送が「プツプツ」
途切れ途切れに「今後の行き先と到着時刻、乗船での注意事項」などが
日本語と英語で 淡々と告げられていた。
しかし、特にそれを聞く必要はなかった。

持ち物は、バイクと大きな大きなカバン一つだけ
数日前、わずかな家財道具を トラックで 和歌山へ運んであった。
それ以外の荷物は、想い出と一緒に 総てゴミ置き場へ捨てた。
「それでいい。」



寝台席の2段目に、カバンを放リ投げ カーテンを閉めると、急いでデッキへ向った。
最後の東京の街を 見る為だった。

デッキへ辿り着くと遠くに灯る東京のネオンは、すでに小さく
瞬く間に 暗闇へ消えて行った。
「ついに 東京を捨ててしまった…。」

凍えてしまう程の冷たい風が、強く吹き付けている。
それが 暗闇を手探りで進む 不安定な気持ちを 助長させていた。

「もう戻る事はできない、帰る場所もない・・・」諦めるしかなかった。
「先に進めばどうにかなる」
走馬灯のように 頭の中を駆け巡る思い出を、
別な事を考えて 忘れ様と努力していた。



船室に戻ると、売店はのシャッターは 全部 閉まっていた。
そこで、壁際に設置してある自動販売機で 焼きおにぎりとホットドリンクを買った。
辺りに並べてある テーブルと椅子 その中の一つの椅子に 腰掛けた。

修学旅行であろう、中高生くらいの外国人の女の子達が大騒ぎ。
人数で、キャッキャと 楽しそうにはしゃいでいる。
自分が高校生の時、修学旅行で 大阪港から広島へ渡った時の事を思い出した。

携帯電話をポケットから取り出すと 圏外になっていた。
「もう、誰とも 連絡を取る事が出来ない。」
やがて、連絡を取りたいと思う相手の記憶も 少しづつ薄らいで行った。

食事を終え 席を立ち、船内の丸い窓ガラスへ向かった。
そこから外を眺めようとしても 船内の蛍光灯が反射して 
室内が映るばかりだった。仕方ないので 客室へ戻る事にした。

部屋には、4人分のベッドが 両脇に2つずつ 上下に仕切られていた。
その部屋の宿泊客は、反対側の下段にいる人と 自分だけだ。
その人は 乗船して直に寝てしまったのだろう。
カーテン越しに「スースー」と 微かないびきがが聞こえていた。

ベッドに据付られた 短いハシゴを よじ上ると 寝転んだ体制で カーテンを閉めた。
ベッドには 硬く糊付けされた白いシーツ、カバーに包まれた 薄い敷布団
そして、掛け毛布が一枚ずつ、籾殻(もみがら)が詰まった枕が 
一番上に 丁寧に積み重ねられてあった。

天井に向かって手を伸ばすと 触れる事が出来る低さだった。
暫く、天井の水色の模様を 眺めていた。なかなか眠くなってはこない。

また、頭の中で 今までの思い出が 
走馬灯のように グルグルと めぐり始めてきた。

やがて 客室の電気が落ち、室内が薄暗くなった。

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